「伝説の社員」になれ!―「成功する5%」になる人の秘密とセオリー

若い人に向け仕事への向き合い方を説いた本。著者はAmazon日本法人立ち上げメンバーで、「1万冊以上のビジネス書を読んだ」という出版プロデューサー。自分より2つくらい年上のまだ若い方。古いけど忘れてはいけないことと新しい考え方がうまくミックスされており、説明に説得力がある。自分に部下ができたら読ませたい。


『あなたが「つまらない仕事」でコキ使われてしまうのは、実はあなたが自分を「高く売っている」から』という言葉には、虚をつかれたけど、その根拠を読んで思わず納得。

「伝説の社員」になれ! 成功する5%になる秘密とセオリー

「伝説の社員」になれ! 成功する5%になる秘密とセオリー

リンク格差社会 ~ウェブ新時代の勝ち組と負け組の条件~

大学教授らしく書き方や調査方法がアカデミック。主張が散漫しており何を言いたいのかいまいちつかみづらい。
ネットとリアルコミュニティの傾向を実際の調査結果に基づいて説明しているが、結局、それらに参加している自分にとって肌感覚でわかっていることとそう変わらないので「だから何?」という印象しか残らなかった。


ネットコミュニティに参加することは興味ないけど、仕事などで傾向は知りたい人には有用…かも?

3時間で「専門家」になる私の方法

ネット上にある玉石混合の情報群から必要なものをうまく抽出して、人に語れるような知識や、企画や記事などカタチにするための方法論。


新聞記事やブログ、2ちゃんねるの書き込みなど、違いはわかってても、ついごちゃまぜにしがちなネット上の情報を、それぞれの特徴をうまく活用して、短時間で実践的かつディープな知識を得る秘訣など。はてなブックマークにも触れられていて、今まで気づかなかった活用法を見つけられたので、とても満足。


企画・編集などの仕事やブロガー向けか。

3時間で「専門家」になる私の方法

3時間で「専門家」になる私の方法

ナニワ金融道

最近、消費者金融の営業をやっていた人の話を聞いて、改めてざっと全巻を読み返してみた。マンガとしてはいろんな意味でドギツイところもあるが、お金の知識として役立つことは確か。世の中のホンネもかいま見れる。


仕事でも生活でも消費者金融に頼るのと、保証人になるのだけは絶対にやめとこ。

ナニワ金融道(1) (講談社漫画文庫)

ナニワ金融道(1) (講談社漫画文庫)

ゲームニクスとは何か―日本発、世界基準のものづくり法則

WiiやDS、さらにiPodGoogleの成功には、簡単かつシンプルなUIと、ゲーム制作に通ずる「人を夢中にさせる」ノウハウが活かされていた。いくら高度な技術と多彩な機能を備えたものでも、ユーザーとコミュニケーションがとれなくては、そこにないものと同じ…というのが筆者の主張。


先に読んだ「ニンテンドーDSが売れる理由」は筆者が体系化した「ゲームニクス」を構成するものをそれぞれ実際のゲームを例に説明したのに対し、この本はiPodなどのヒット商品や教育、医療などにもゲームニクスが通ずることの説明にページを割いている。


「それだけじゃないだろ」というツッコミどころも多いが、言っていることは的を射ていると思う。Webページやプロダクトデザインなど、人が何らかのカタチで触れる部分を作る人にとってはなかなか参考になりそう。

ゲームニクスとは何か―日本発、世界基準のものづくり法則 (幻冬舎新書)

ゲームニクスとは何か―日本発、世界基準のものづくり法則 (幻冬舎新書)

エンタメの法則

間違いなくスゴ本。


エンタメを「より多くの人に受け入れられるもの」として、ディズニーランドからR25タモリ倶楽部などを例に、なぜ万人に受け入れられたかの理由を1つずつ明かしていく。


誰でも知っている例と非常に軽い文章で、まさに「万人が読める」内容。だけど意外に盲点だったところを突いていて、ちょっとしたネタとしても、ビジネスのアイデアとしても使える。この本自体がまさにエンタメに徹している。

エンタメの法則

エンタメの法則

大人が知らない携帯サイトの世界 ~PCとは全く違うもう1つのネット文化~

いわゆるPC世代に向けた、ケータイ世代の生態解説書(w。


ケータイビジネスに将来を感じつつも、ケータイ世代の思考や行動が理解できず、どうすれば彼らのココロをとらえるかわからない人にはヒントを見つけることができそう。


ジェネレーションギャップはどの世代ごとにもあることだが、PC世代とケータイ世代は年齢が近いにもかかわらず他の世代間と比べて大きな違いがありそうだと感じた。個人的にも、まだケータイにはネガティブなイメージを拭いきれないので、今後仕事場にやってくるであろう彼らとの付き合い方に少々の不安を覚えてしまう。

キャラ化するニッポン

人々の考え方・価値観の変化を「キャラ化」という切り口で説明した本。


「まぁ確かに」と一応納得できるところもあるが、「だから何?」という問いに答えられてないかも。流行ものとキャラ化の結びつけは、やや強引な部分があり分析が足りない気もする。

キャラ化するニッポン (講談社現代新書)

キャラ化するニッポン (講談社現代新書)

プレステ3はなぜ失敗したのか?

タイトルの問いに対し、ソニーという企業体質の面から答えを出している。以前にソニーの凋落を綴った本が流行ったが、その内容と重なる部分も多い。


時々、作者の私見が入ることもあるが、全体として客観的な視点でまとまっていて読みやすい。ただ、ソニーの問題は議論し尽くされた感もあるので、出井体制の問題あたりなど「いまさら…」という気もした。

プレステ3はなぜ失敗したのか? (晋遊舎ブラック新書 002)

プレステ3はなぜ失敗したのか? (晋遊舎ブラック新書 002)

佐藤可士和の超整理術

身の回りの物の整理、情報の可視化、視点の導入と転換など、書かれていることは他のビジネス書や自己啓発書とあまり変わらない。そういった本をすでに読んでいる人には期待外れになるかもしれない。


この本の価値は「佐藤可士和」がそれらを実践し、その成果が目に見えたり、はっきりとイメージできることにあると思う。例えば、「視界に多くの物が見えていると気が散ってしまうので、一つのことに集中できるよう机をすっきりさせた」という説明も、本の中の写真だけでなく、多くの読者がすでに他の雑誌などで彼のオフィスを見たことがあり、すんなりとイメージできるからこそ、他の本より何倍もの説得力がでる。メディアで紹介されている彼の作品や考え方に共感できればなおさらである。


そういう意味で、この本は彼のファンには「効く」ビジネス書だと思う。自分も他の本で読んで重要なことだと思いつつ、印象の残ってなかったことを彼というフィルタを通すことで再確認できたし、今後彼のオフィスの写真を見るたびに上記のようなことを思い出せそう。そういう意味でこの本を読んだ価値があった。


◆読書メモ

整理するには、客観的な視点が不可欠。対象から離れて冷静に見つめないと、たくさんの要素に優先順位をつけたり、いらないものをバッサリ切り捨てたりすることができない。


物事を整理しながらプライオリティをつける訓練を日頃から行っていきたい。必ず仕事の精度が上がる


本質を探るというのは、どんどん引いて離れていくこと。客観的に見つめてこそ今まで気づかなかった真意やエッセンスが発見できる


相手の言っていることがある程度まとまったら「それってこういうことですか?」と自分なりの言葉に置き換えて投げ返してみる


対象と自分との接点に近づいていくことでリアリティが生まれる


まず現時点で材料としてあるものをうまく並び替えてみる。新しいものをゼロから生み出すのではなく、目の前にあるものを的確な視点で組み替えることで、見違えるほど精度が上がる

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術

勝手サイト 先駆者が明かすケータイビジネスの新機軸

従来、公式コンテンツありきだったケータイサイトにおいて、勝手サイトの可能性を、事例を交えて示した本。ケータイコンテンツの現状を、こうしてまとめた本はまだ少ないので、ずっとPCを通じてネットと触れてきた自分のような人にはオススメできる。


特に中で紹介されている「ロケーションバリュー」のようなサービスは、ケータイの特性を活かしつつ、広告に依存しないビジネスモデルで非常に関心を持てた。ネットニュースなどでもなかなか知ることができないところまで踏み込んでいるので、ここだけでも読んだ価値があったと思う。


ちょっと気になるのが、最後のまとめで筆者がネット利用においてケータイに傾倒しすぎているのではと思うところがあった点。「わざわざPCを起動しなくてもケータイがあれば」と考える人と同く、「わざわざケータイでなくてもPCがあれば」という人も多いと思うのだが。。。

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点

ネットトレンドのキーワード20個について、その現状と問題点、論点、筆者が考える展望などを新書サイズにまとめた本。この本から新しい知識を得るよりも、日頃ネットニュースなどから得ている情報の整理やキャッチアップができたという印象。


個人的には、ネットビジネスが「Web1.0型」から「2.0型」にモデルチェンジしていくことや、メディアやコンテンツの主体がテレビからネットに移行していく、などといった見通しには基本的に同意できる。だが、日本固有の事情やしがらみなどが意外と大きく、例えば筆者がいう「日本のテレビビジネスはまもなく崩壊する」といったことはすんなりとは起きず、もう二転三転あるような気もする。


あと「モバイル」に関しての話題が少ない気がするが、筆者の領域と異なるからかもしれないからか。

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

SEO「検索エンジン最適化」の教科書―Yahoo!・Google対策から、SEM併用・ブログ向けSEOまで

SEOの基本がコンパクトにまとまっている。 技術的なことよりも、なぜこうしなくてはならないかの 説明に重きがおかれているので
実際にコードを書く人より、サイトをプラニングする人向けかも。


そうした人が会社から「SEO勉強してこい」といわれたら まずオススメできる本。

SEO「検索エンジン最適化」の教科書

SEO「検索エンジン最適化」の教科書

ecute物語―私たちのエキナカプロジェクト

エキュート大宮、品川、そして立川を立ち上げた人たちの回顧録。大宮をよく利用するが、この本を読んだ後に改めて行ってみると、どういったところに思い入れがあったり、苦労や情熱が注がれているかがよくわかり、別の視点からこの場所を楽しめそうだ。


特にそれぞれのお店の選定や全体的な雰囲気作りなどは、単にエキナカというだけでなく、ショッピングモールにも負けないこだわりがあることがわかる。よくぞこんな素晴らしい場所を大宮に作ってくれたと感謝したい。

ecute物語

ecute物語

スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学

キャッチーなタイトルながら、物やサービスにつけられる値段の根拠を見抜く力がつきそう。さらに最近、仕事で求められることの多い「経営者視点」を磨く一歩になると思う。

スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学

スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学