サマンサタバサ 世界ブランドをつくる

「ブランド」よりも彼の経営哲学が中心。波に乗っているアパレルブランドの社長なのに正直で、考え方が地に足がついており、かつ挑戦的な姿勢を崩していない。サマンサタバサは従業員のほとんどが女性。そこの社長である作者はその彼女から絶大な人気と信頼を得ていると聞いたが、その理由が読み取れる。

ブランド論については少々物足りない。ただ、人に買ってもらえるブランド物には「たたずまいがある」という表現したところは、さすが。

いろいろ見て、条件をクリアした商品の中から、最終的に皆さんが選ぶのは、やはりたたずまいが良いものだと思うんです。選んだ本人は気づいていないかもしれませんが、選んだ瞬間、その商品は光っているはずなんです。
私、ここにいるよ」「買って!」と主張しているものだと思います。輝いているんです。ショップでそうした輝きを放てるたたずまいを持っている商品が、「良いもの」だと私は考えているんです。

なるほど、1年近く前に買ったビジネスバックも確かにそうだった。


ただ、ネットビジネスとして「WWCITY」というモールを立ち上げたが、これを覗いてみると、なんともビミョーな印象。商品は選びにくそうだし、いくつかのモール内店舗は閉鎖されている。多分うまくいってないだろう。

“ネットで買ったんだよ”ということをきちんと言えるような、価値のあるブランドサイト

というのはいいとして、

サマンサタバサ以外にもさまざまなブランドやショップに入ってもらっています。実際にショッピングに行くようにサイトに行ける感覚を目指しています

これは本当に消費者視点で見て言っているのだろうか。今までの数々の失敗例を学べていないのではないだろうか。


それはともかく、個人的にはそうでもなかったが、サマンサタバサというブランドに価値を感じる人にとっては、響くところが多いのでは。

サマンサタバサ 世界ブランドをつくる

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