鈴木亜久里の冒険―走れ、F1ビジネス!!
スーパーアグリの誕生から現在(〜2007年8月)までのドキュメンタリー。ビジネス面から人間関係、技術面までバランスよくまとまっており、難解な言葉もできる限りわかりやすく表現されているので、F1に少しでも興味があればきっと満足できる内容だと思う。
個人的に興味深かったのは、技術よりビジネス面の方。「自動車大国」日本で、鈴木亜久里と佐藤琢磨という少なくとも日本のF1界では超ビッグネームの2人を揃えたチームにもかかわらず、なぜ亜久里代表は常に資金繰りに頭を抱えていたのか。そもそも、どうしてF1はそんなにお金がかかり、日本より自動車産業が進んでない国でスポンサーが集まるのか。
また、ソフトバンクからの資金提供の噂や、ホンダとの微妙な関係、SSユナイテッドの契約不履行問題、それに絡んだ2007年後半の不振まで、レース中継だけではわからない舞台裏が生々しく描かれている。F1ファンにとってシーズンが終わってヒマ(?)な今こそ読んでおきたい1冊。
- 作者: 赤井邦彦
- 出版社/メーカー: 山海堂
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
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