アジアのハッピーな歩き方

「アジアのディープな歩き方」や「インドまで行ってきた!」「ネパールに行ってみた!」の堀田あきお&かよの新作で「G-DIARY」連載マンガ50話と書き下ろし1話、さらにそれぞれの国のコラム(別のライターが書いたもの)をまとめた1冊。全350ページ超の大ボリューム。


舞台はタイ、インド、中国などが中心だが、オーストラリアにも行ったり、書き下ろしでは日本(北海道)までと幅広い。「アジアの〜」などと違い、作者が取材で実際に体験した内容で主人公も作者夫婦。そのため、ストーリーに流されてなく、それぞれのエピソードがとてもリアル。


ただ、G-DIARYに掲載された順に構成されていて、話がそれぞれ独立しており、国があちこちへ飛んだり、時代が前後していたりするからちょっと読みづらい。オチがないところもある。どちらが面白いかと感じるかは読み手によるけど、個人的には「アジアの〜」の方がより引き込まれた。


作者の絵自体それほどうまいとは思えないのだけど、アジアをコミカルに描く漫画家として、この人の右に出るものはないと思う。ものすごく親切だったり、無愛想だったり、意地悪だったり、それぞれの国で出会った人々の特徴がよく出ていて、個人旅行の醍醐味がひしひし伝わってくる。おそらく、取材量もハンパじゃなさそう。


パラパラっと眺めるだけで、また旅に出たくなる。アジアの個人旅行が好きな人ならきっと楽しめると思う。

アジアのハッピーな歩き方

アジアのハッピーな歩き方