モバゲータウンがすごい理由 ~オジサンにはわからない、ケータイ・コンテンツ成功の秘けつ~

モバゲータウンのDeNAが行ってきた事例を基にモバイルコンテンツでの成功の秘訣を探った本。

モバゲータウンの仕組みやビジネスモデルを探るだけでなく、特に後半ではPCユーザーとケータイユーザーの考え方やアクションがまったく違う点を検証しているところが興味深い。

コンテンツ作成側は会社員なのでPCに触れる時間が長く、ケータイビジネスに関わる仕事でもユーザーがなぜケータイを使うかが見えないことが多い。PCとケータイは、ユーザーや使い方においてまったく別物として捉えて考える必要があり、サービスを企画・製作する立場ならば、まずはユーザーとしてケータイコンテンツにたくさん触れ、PCとの違いを理解することが重要（モバゲータウンの担当者もそれを繰り返した）。PCとケータイ両方から使えるようにすることが必ずしもプラスになることはなく、双方の利用動向が異なり軋轢が生じてしまうとか。

話がDeNAにかなり傾倒している感があるので、ほかのコンテンツプロバイダー（ドワンゴとか）の話があってもよかったかも。

「これからはモバイルだ」と新コンテンツを作らなければならなかったり、今あるコンテンツの集客を増やさなければならないものの、どうすればいいのかわからない！という人にオススメ！（←まさに自分がそうです…）

最後の「PCを使えない若者の将来が危ういのと同様に、ケータイ・コンテンツの楽しさがわからない"オジサン"も情報弱者といえるのではないだろうか」という言葉にはドキッとした。

モバゲータウンがすごい理由 ~オジサンにはわからない、ケータイ・コンテンツ成功の秘けつ~ (マイコミ新書)