TIME HACKS!
最初はGoogle Calendarやポストイットなどのツールをつかったtips集だけかと思ったら、そのときそのときから1日、1週間…人生といったそれぞれのスパン、さらに個人だけでなくチームや組織全体での「時間」のとらえ方までもが詰まった本。
一つ一つのHacksが作者の経験や知識からきたノウハウなので、理論で説明するうんちく本よりずっと具体的で頭に入ってくる。読み通すだけでなく、必要と思われる部分を何度でも読み返したくなる。オススメ!
以下読書メモ(ネタバレ)
・「やるべきことを把握する」ということ。逆の言い方をすると「やらなくてもいいことを把握するということ」。「やったほうがいいけど、やらなくてもいい」ということと、「やったほうがいいし、やるべきこと」をはっきり分けてやる必要がある。
・曜日ごとにやる仕事を決める/月曜日には人と会わない 仕込みの時間として活用する/水曜日はできるだけ人に会う 打ち合わせを集中させることで移動時間の節約になる/金曜日は翌週を見通す日、スケジュール記入の日
・集中できる時間は1日2時間。午前中に持ってくる。この時間に ?経費精算 ?形式的な打ち合わせ ?ネットサーフィンをしてはもったいない。
・集中する時間を昼食後に持ってくることによって、1日の時間が「午前」「がんばるタイム」「終業まで」の3つに分かれて、時間に対する意識も高まる
・ファイルを「フロー(現在取りかかっているプロジェクト)」、「ストック(終了したプロジェクト)」、「リファレンス(ストックの中からいつも参照するような情報、調査データやファイルのひな形、Webの切り抜きなど)」
・昼ごはんを少なめにし、おやつを食べる。
・トランス系集中力とジャズ系集中力
トランス系集中力 | ジャズ系集中力 | |
時間の流れ | あっという間に過ぎる | ゆったりと流れる |
視界 | 狭い | 広い |
精神状態 | 高揚感 | 落ち着き |
環境に対する反応 | 声をかけられても 気づかない |
環境にとけ込み、ささいな 変化も敏感に感じ取る |
・午後2時(1日の真ん中)に持ってくる
・集中力をためるために居心地のいい喫茶店に行く。今の自分の状況を把握するのにいい?スケジュール管理?ToDo管理?目標設定などに絶大な効果
・時間は有限である。それを自覚するのに一番いい方法は、その時間を別のモノに換算して実感すること。人生の時間のコスト意識が生まれて、結果的に豊かな人生につながっていく。
・自分コストを計算する 自分コスト(時間あたり=年収/年間労働時間)。自分コストを認識することは生産性の向上につながる。
・時間を何かに変換する意識を持つ。(知識・経験・信頼・人脈・友情・愛情etc)
・労働分配率=社員に払っている給与/付加価値×100% 上場企業は通常60%程度を会社に留保(投資・配当等)している。自分のために時間をある程度投資したところで後ろめたく思う必要はない。その投資は、スキルアップによって会社の将来の利益にもつながっていく。
・8割の完成度で提案し、2割は余白で。
・戦略策定においては、むしろ捨てる判断の方が必要になってくる。オプションは増やそうと思わなくても増えていく。増えれば増えるほど複雑性が増し、迷いが生じてしまう。
・「とりあえずやってみよう!」と始めたプロジェクトを通して、先述を習得していき、その戦術レベルの知識と経験の積み重ねから戦略が見えてくる。戦術が戦略に先立つ。ライフハックも同様に、まず形から入ったり、方法から入ったりしてみる。そこに戦略性は不要。やってみるうちにいろいろなことが見えてきて、それが結果的に戦略として結実する。
- 作者: 小山龍介
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/12/01
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